「未病」を治す「未病」で治す
未病は、「検査では異常が出ないけれども、身体や心がどこか不調である」という状態を言いますが、上図のように健康と病気の間に位置しています。そこでこの未病を「前期未病」「中期未病」「後期未病」と分けて考えてみたいと思います。
未病の分類
前期未病 |
【状態】健康に近い未病で、完全に治る可能性がある状態。
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中期未病 |
【状態】健康にも病気にも転がる状態。
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後期未病 |
【状態】まだ未病の段階ではあるが、病気に近いので、健康に戻る可能性も残されている。しかし放っておくと病気になる危うい状態でもある。
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以上のことからも分かるように、未病の段階はまだ病気ではないので、「前期未病」「中期未病」「後期未病」にあっても、早期に積極的に対処をしておくと、健康を回復する可能性が大いにあり、生活の質(QOL)の向上も望まれます。逆に言えば、未病の段階で早めに治療や養生などの対策をしておくことで、よりよい生活の質の確保につながります。
未病を治療するということは、“心身ともに健康な状態を取り戻す(主に前期未病の段階)”という「未病を治す」という意味と、“これ以上悪化しないように今のうちに治しておく(主に中期未病の段階)”、“病気にならないように改善を計っていく(主に後期未病の段階)今のうちに治しておく”という「未病で治しておく」という二つの意味が含まれています。