未病治療で目指すもの of 【未病の智慧】 - 病気になる前に治しておく、養生の智慧


未病の智慧 (C)未病の智慧

未病治療で目指すもの



 上図のように健康と病気の間に位置している未病を、「前期未病」「中期未病」「後期未病」と分けて考えると、それぞれの方針は以下のようになります。

未病の分類

前期未病
【方針】できるだけ早期に積極的に健康に戻るための方策をとりたい段階。治療よりも、養生、予防なども併せてやりたい。
中期未病
【方針】そのままにしておくと後期未病や病気に移行していく可能性があるので、早期に積極的に方策をとる必要がある。
後期未病
【方針】後期未病の段階は、簡単に健康に戻ることはできず、場合によっては治らないこともあるが、未病なので、健康に戻る可能性もあるので、積極的かつ継続的な未病治療をし、生活の質(QOL)を常に上げておくことが大切になる。

  未病治療全体の方針としては、“まだ本格的な病気ではない”ということから、まずは“前の段階に戻ること”を目指すことが大切です。例えば「前期未病」であれば、健康に戻ることを目指し、「後期未病」であれば、まずは「中期未病」に戻ることを最初のステップにするとよいでしょう。
 上図でみていきますと、左側の段階であれば回復力もありますので、より健康に戻ることはそれほど難しくはないです。しかし右側に行けば行くほど回復力は下がり、病状の慢性化が重なりますので、戻ることが簡単ではなくなりつつあるため、健康の回復を目指しながらも、消極的ではあるかもしれませんが、現状維持ということも未病治療の目指すところになることもあります。